研究活動

More Than the Sum of Multiple Care: Ambivalence in Sandwich Care”(Yamashita Junko, Soma Naoko)が刊行されました。

2025年5月13日
(In The British journal of sociology, 2025年3月)

「なぜダブルケアは困難なのか──社会学的葛藤理論からの考察」(山下順子/相馬直子)が刊行されました。

2025年5月13日
(所収『岩波講座 社会学 第9巻福祉・社会保障』筒井淳也、山根純佳、上村泰裕編、2024年6月)

「ケア責任への脱家族化政策の影響 : ダブルケア調査からの一考察」(山下順子/相馬直子)が刊行されました。

2025年5月13日
(所収『日本労働研究雑誌』No. 769、2024年8月)

「多重ケア労働が過重ケア労働になるとき : ダブルケア調査2024から」(相馬直子)が刊行されました。

2025年5月13日
(所収『生活経済政策研究』330号、2024年7月)

「ダブルケアをめぐる優先順位と選択 :量的・質的調査から考える」(相馬直子)が刊行されました。

2025年5月13日
(所収『社会政策』16(1)、2024年5月)

「ダブルケア(子育てと介護の同時進行)に関する調査2024(第9弾ダブルケア実態調査(ソニー生命連携調査))」に協力させていただきました。

2025年5月13日
2024年1月25日公表
ダブルケア(子育てと介護の同時進行)に関する調査2024
注:第9弾ダブルケア実態調査(ソニー生命連携調査)
https://www.sonylife.co.jp/company/news/2023/nr_240125.html

『子育てと介護のダブルケア:事例からひもとく連携・支援の実際』が刊行されました。

2023年2月22日

渡邉浩文、森安みか、室津 瞳、植木美子、野嶋成美編著

『子育てと介護のダブルケア:事例からひもとく連携・支援の実際』が刊行されました。

事例も豊富ですので、ご関心のある方は、ぜひお手に取ってみてください。

目次は以下の通りです。総論を担当させていただきました。

第1章ダブルケアとは(総論)
第2章ダブルケアの実際(26事例)
第3章ダブルケアラー支援に役立つ制度や支援の知識
 第1節ダブルケアラーのニーズと支援のポイント
 第2節介護・認知症ケア
 第3節出産・乳児期の子育て
 第4節子どもへの影響(ヤングケアラー)
 第5節就労支援
 第6節当事者支援・ダブルケアカフェの運営

https://www.chuohoki.co.jp/site/g/g80588826/

 

『ひとりでやらない 育児介護のダブルケア』(ポプラ社)を刊行いたしました。

2021年4月14日

『ひとりでやらない 育児・介護のダブルケア』(ポプラ社)を刊行いたしました。
https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8201200.html

大原社会問題研究所雑誌 736号~737号ダブルケア特集

2020年3月23日

大原社会問題研究所雑誌 736号 2020年2月
【特集】東アジア福祉レジームとダブルケア(1)東アジア比較と計量分析

https://oisr-org.ws.hosei.ac.jp/oz/contents/?id=2-001-0000056

特集にあたって
 相馬直子・山下順子
東アジアにおける社会的リスクとしてのダブルケア
 相馬直子・韓松花・山下順子・Kate Yeong-Tsyr Wang・Raymond K.H. Chan・宋多永
ダブルケア経験者の就業状態および負担感についての分析
 上村一樹・中村亮介

大原社会問題研究所雑誌 737号 2020年3月
【特集】東アジア福祉レジームとダブルケア(2)構造的葛藤と制度的不正義

https://oisr-org.ws.hosei.ac.jp/oz/contents/?id=2-001-0000057
ダブルケアと構造的葛藤
 山下順子・相馬直子
韓国における中高年女性のダブルケア負担と制度的不正義
 宋多永・白暻欣/相馬直子 訳
日本における中高年女性のダブルケアと制度的不正義
 相馬直子・山下順子

神奈川ワーカーズコレクティブ連合会・横浜国大共同ダブルケア実態調査2016

2017年7月24日

神奈川W.Co連合会・横浜国大連携 ダブルケア実態調査2016報告

神奈川ワーカーズ・コレクティブ連合会
横浜国立大学経済学部附属アジア経済社会研究センター

*本内容の転載にあたりましては、「神奈川W.Co連合会・横浜国大連携 ダブルケア実態調査2016」もしくは「神奈川W.Co連合会・横浜国大2016調べ」と付記の上ご使用いただけますようお願い申し上げます。

*なお、本調査研究は第6弾ダブルケア実態調査とも位置付けられます。
 2012年よりダブルケア調査第1弾(横浜市内の子育て支援拠点3カ所で質問紙調査)、第2弾調査(横浜、静岡、京都、香川、福岡で子育てメールマガジン登録者対象に携帯・Web調査)、第3弾調査(横浜、京都の一時保育、学童、子育て支援センターで質問紙調査)、第4弾調査(ダブルケア研究ホームページからのウェブ調査)、第5弾調査(ソニー生命連携調査2015年)、第7弾調査(ソニー生命連携調査2016年)があります。


Ⅰ はじめに
1.「ダブルケア」調査・研究にあたって:社会的背景

現代の日本は地域コミュニティが崩壊し、ご近所同士のつながりが薄れていると言われています。少子化・高齢化・人口減少はものすごいスピードで進行し、私たちの生活に影響をもたらしてきています。とりわけ日本では、少子化と高齢化が同時進行し、女性の晩婚化による出産年齢の高齢化により、子育てと親の介護を同時にしなければならない-「ダブルケア」-の増加も大きな課題となっています。
この「ダブルケア問題」はこれからの日本において避けて通れない問題で、団塊世代の女性たちは親の介護と孫育て、その子である団塊ジュニアは親や祖父母の介護と子育てが同時進行する中心世代とされています。

2.なぜ神奈川W.Co連合会で「ダブルケア調査」を行うのか(神奈川W.Co連合会より)
  今日「ダブルケア」という困難状況に求められる現状の制度・政策は、子ども、高齢、障がいなど対象別に縦割りになっているため、必要なサポートをトータルに提供する体制がないのが実情です。
地域に住み暮らす人たちが主体的に知恵や時間、資金を出し合って地域に必要なものやサービスを非営利市民事業として生み出してきたW.Coは、制度の狭間のニーズを顕在化させ、サービスの提供をしている実態がありますが、連合会全体での把握はしてきていませんでした。
また、W.Co創設から30年以上が経ち、中心世代である50代、60代のメンバーにとっては他人事ではなく、現実に「ダブルケア」を抱えている人も多くいるのではと予測しています。W.Co連合会としては「ダブルケア」の実態を把握するだけではなく、横浜国大との共同で行う研究成果の共有がより拡がることで、「W.Co.の社会化」につながる意義あるものと捉えています。

3.調査の目的
1)神奈川W.Co連合会としての目的

① 「ダブルケア」の実態把握を通して、W.Coが今後めざすべき事業活動の方向性や方針を示し、共有する契機とする。
② ダブルケアラー支援のための有効な手立ての検討や実行につなげる
③ 非営利・協同のネットワークを通して行政施策への参画を強め、制度・政策への発信力を高める。
④ 利用者のニーズにきめ細かく対応できるW.Coの優位性と、W.Coメンバーの実態を調査することで多様なメンバーの働き場としての優位性のアピールとする。

2)横浜国立大学経済学部附属アジア経済社会研究センターとしての学術的な目的
本調査は、日本学術振興会 科学研究費 基盤研究B「ダブルケア責任の世代間ジェンダー比較分析:自治型・包摂型の地域ケアシステム構想」(研究課題16H03326、「ダブルケア科研」と略)の研究助成により実施されました。
 このダブルケア科研のねらいにもとづき、本調査の学術的な目的は、次の二点です。
① 団塊世代・団塊ジュニア世代のダブルケアの実態把握を行い、世代間のダブルケア責任の連鎖の構造と支援課題を解明すること。
② 子育て・介護の縦割り行政を超える、地域ケアシステムの変容をもたらす取組みと変革主体の形成のあり方を検討し、多主体が連携した「自治型・包摂型・多世代型の地域ケアシステム」の構想へとつなげること。

4.本調査における「介護」と「育児」とは
1)「介護」:愚痴を聞くといった精神的なケアや買い物代行、ケアマネジャーとの連絡やサービスの調整など、広い意味で世話をする・援助することを含みます。
2)「育児」:年齢や居住形態に関わらず、ケア(世話・看護・介助)が必要な子どもがいることを意味します。

※広義の「ダブルケア」調査としては、全国初
既存のダブルケア調査は、子育てを中心とした育児と介護の同時進行の状態(狭義のダブルケア)としてきましたが、今回の調査は50代、60代が中心になることから、親だけではなくおじ・おば、自分、配偶者(パートナー)など、親密な関係における複数のケア関係も含めた広義の「ダブルケア」について調査項目を設定しました。

Ⅱ 調査方法
1.調査対象

1)神奈川W.Co連合会に所属するW.Coの全メンバー
2)W.Co連合会在宅福祉協議会に所属するW.Coのサービス利用者および家族

2.調査方法
1)W.Coメンバーおよびご利用者・ご家族記入用の個人調査票は、A3裏表マークシート方式+A4記述用紙
①W.Coメンバーには人数分調査票を配布(人数はW.Co連合会2015実態調査による)
②利用者および家族の調査は、各W.Coから集約した数を調査対象とする。
③調査票による量的調査と、了解いただいた方には質的調査(インタビュー調査)を組み合わせ、多面的に把握する。
2)事業所調査票(A4 1枚):ダブルケア当事者に対する事業所としての支援の状況や、制度・政策への意見

3.調査実施時期 2015年12月15日から2016年2月19日

4.調査票の集約 メンバー及び利用者の調査票は各W.Coで集約し、連合会で取りまとめ。 

5.有効回答数 2,850

6.配布資料 実態調査報告(PDF)