子育てをする親として毎日精一杯な中、親(or義理親)の健康や介護も、娘としては放っておけない問題です。少子化と高齢化の同時進行が続き、特に、女性の晩婚化で出産年齢が高齢化し、親の介護と子育てを同時にしなければならない世帯(ダブル・ケア負担の世帯)の増加が予測されます。
現在子育てをする女性は、子育てと介護のダブルケア問題にどう考えたり直面しているのか。何が課題で、必要な支援は何か。この点を明らかにした調査研究はいまだにありません。
現在、まさに子育てと介護のダブルケアに直面されている方。ダブルケアを経験された方。まだ直面していないけれど、他人事ではない方。さまざまな方がいらっしゃると思います。子育て中のみなさんにご意見をうかがい、ダブルケアの実態を明らかにしていきたいと考えています。
本研究は、以下の日本政府の研究助成を受け、ダブルケア負担の実態分析と、質の高いケアと支援は何かを提言していきます。
・日本学術振興会・科研費・基礎研究(B)2012年度~2014年度の助成
課題番号24310192:東アジアにおける介護と育児のダブルケア負担に関するケアレジーム分析(研究代表者・相馬直子)、
・日本学術振興会・科研費・基礎研究(B)2016年度~2018年度の助成
課題番号16H03326:ダブルケア責任の世代間ジェンダー比較分析:自治型・包摂型の地域ケアシステム構想
※本調査での介護とは直接的な介護だけでなく、愚痴を聞くなどの精神的なケアや買い物代行、経済的援助やケアマネージャーとの連絡等、広い意味での介護を含みます。
日本研究メンバー 横浜国立大学 大学院国際社会科学研究科 准教授 相馬直子
英国・ブリストル大学 社会・政治・国際学研究科 上級講師 山下順子
英国・ブリストル大学 社会・政治・国際学研究科 上級講師 山下順子